消費者が自社や自社のブランドに対し、どのようなイメージを持っているのかを客観的に把握するための調査を「ブランドイメージ調査」といいます。
この調査により、自社や自社のブランドの認知度を把握できるため、「より認知度をアップさせるために何が必要なのか」という具体的な改善策の検討がしやすくなるメリットがあります。そして、市場でのポジショニングも理解できるようになります。競合他社との違いも把握でき、あらためて自社のブランドを成長させる戦略を構築する上の参考にもできます。
このように、ブランドイメージ調査を行うことで、自社のブランドが消費者からどのように認識されているのかを客観的に把握し、ブランドの強化や改善などに取り組めるようになります。さらに改善を行っていくことで、顧客ロイヤルティの向上や新たな顧客層の発見ができる場合もあります。
ブランドイメージを把握するための調査は、大きく分けて「定量調査」と「定性調査」の2種類に分けられます。ここでは、それぞれどのような調査なのかをご紹介します。
定量調査とは、簡単にいうと回答ボリュームや割合が数値データで表されるタイプの調査手法を指します。例えば、アンケートやブランド認知率、ブランド評価指数などが定量調査にあたります。どの選択肢をどれくらいの人が選んだのかという点を把握できますので、自社のブランドがどれくらいの人に認知されているかといった点を知りたい場合などに用いられます。また、実態の把握や効果測定などを行いたい場合にも定量調査が用いられます。
定性調査は、「行動」や「感情」など数値化できないデータを扱います。調査手法としては、例えばインタビューやフォーカスグループ、SNS分析、ブランドパーセプション調査などが挙げられます。回答者の行動の背景や心の動きを探ったりする際に用いられるため、ひとりひとりの生の声を丁寧に収集することを重要視しています。そのため、定量調査よりも時間がかかるという面があります。
ここでは、ブランドイメージ調査を行う際に知っておきたい、調査の設計方法についてご紹介します。
ブランドイメージ調査を行う場合には、まず適切な質問設計と回答形式を選択することが重要となります。
質問項目は「自由回答式」と「選択式」の2種類があり、調査の目的やブランドの特性、調査を行う対象によって使い分けが必要となります。
自由回答式は、選択肢などを設けず、回答者が自由に回答できる形式であり、「最初に思い出すブランド名」などを明らかにできます。また、選択式の場合には選択肢や写真など、ヒントを提示して回答を促す方法です。例えば、自社のブランドを含めた選択肢とすることで、ブランドの認知度や競合との差を把握できます。
調査対象となるターゲットを明確にした上で、調査を行うことも大切です。この部分が明確になっていないと、自社のファンのみを対象とした調査となってしまい正しい結果につながらない可能性もあります。また、ターゲットを明確にした上で調査を行うことによって、そのターゲット層が持っているニーズ・価値観を理解できるため、より正確にブランドイメージを把握できます。
ブランドイメージ調査は、自社で実施する方法のほか、外部の会社に依頼する選択肢も考えられます。その場合、コストは発生するものの、外部への依頼によってその会社が持っているノウハウを活用できる点に加えて、客観的な調査が可能になるメリットもあります。
ブランド価値を向上させるには、ブランドイメージ調査を実施した後の分析や改善案の立案、継続的な強化が必要になってきます。
定量的データの分析によって、世間一般的に「企業やブランドに対してどのようなイメージを持っているのか」という傾向を把握できます。また、定性的データを分析することによって、回答者が「なぜそのようなブランドイメージを持っているのか」「ブランドイメージがどのように構築されたのか」といった理由などを深掘りできるようになります。
上記のようにブランドイメージ調査を行うことによって、自社のブランドが持つ課題を把握できます。そのため、その課題に合わせた改善案の立案ができ、新たな施策に取り組めるようになります。
調査から導き出した改善策に取り組むことは重要ですが、単に改善策を実施するだけではなく、どのような効果が見られるのかを再度調査し、必要に応じて新たな改善策を検討し、実施することも重要なポイントです。このように継続的な取り組みを行っていくことによって、ブランドイメージのさらなる強化につなげられます。
ネオマーケティングは、それぞれの企業に応じたオーダーメイド型のブランド調査を行えます。そのため、自社の課題に合わせた調査の実施が可能。幅広い業界における実績があり、BtoB/BtoCいずれにも対応。アンケートやインタビューをはじめとした多彩な手法での調査を行えるため、定量・定性調査の双方を提供できます。
さらに、調査の実施・分析だけではなくマーケティング支援の対応も行えるので、ブランド強化を目的とした施策の提案も可能。ブランド強化を目的とした提案が欲しいと考えている場合は相談してみることがおすすめです。
ネオマーケティングの
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クロス・マーケティングは、消費者インサイトを活用した戦略的なリサーチが可能。データドリブンなブランド分析を行えます。SNS分析やWEBトラッキングデータを活用した即時分析を行えますので、リアルタイムなデータを収集したい場合、同社に依頼するメリットがあるといえます。また、ブランド認知度や広告キャンペーンの効果を可視化できるため、広告やPR施策の効果測定にも活用が可能です。
さらにクロス・マーケティングでは、グローバル調査にも対応しているため、海外市場のブランドイメージの調査も行えます。
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Webアンケート、訪問調査、会場調査、電話調査、郵送調査など、多彩なリサーチ手法に対応しているアスマーク。特に定性調査を得意としており、デプスインタビュー、フォーカスグループインタビュー(FGI)を活用したブランド評価が行えます。
さらに、ブランド認知調査やブランドポジションング調査、イメージマップ分析といったようにカスタマイズ型調査が可能な点も同社の特徴。海外市場のブランド調査にも対応しており、アジア市場を中心としたグローバル調査を行えます。
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企業ブランドやブランド力の評価データを長年蓄積している日経リサーチは、ブランド評価や市場分析に特化している点が注目したいポイントです。業界別のベンチマークデータを活用でき、競合比較が可能。自社ブランドが業界内でどのような位置にいるのかを把握できます。
さらにBtoBブランド調査にも対応しており、企業のブランド力向上を目的とした戦略的なリサーチを行えることに加え、調査結果を経営戦略に組み込むためのレポートを提供。経営戦略とブランド構築に貢献します。
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電通とマクロミルの共同リサーチを行うことにより、広告とデータ解析を活かした調査設計を行えます。さらに、AI活用のブランドイメージ分析が可能であるといったように、機械学習を活用した最新のブランドリサーチ手法を取り入れています。
そのほか、消費者のブランド認知度や印象の変化をリアルタイムで追跡できるため、広告出稿やPR施策の効果測定を行える点もポイント。SNS分析やオンライン調査も活用することによって、デジタル時代のブランド構築に貢献することが可能です。
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ブランドイメージを向上させるには、ブランドイメージ調査を継続的に行うことと、調査結果をもとに改善に取り組んでいく点が大切であるといえます。さらに、ブランド戦略においてさまざまなデータを活用し、競争優位性を確立することは、ブランドや企業が持続的に成長をしていく上で非常に重要なポイントであるといえます。